いよいよ5月21日から裁判員制度がスタートします。中小企業の場合は、人員に余裕がないので、経営者の中には、自分自身が裁判員に選ばれた場合、あるいは従業員が裁判員に選ばれた場合、どちらの場合であっても、業務への支障を心配する方も多いようです。
ところで、裁判員に対して支給される日当等の税務上の取扱いについては、最高裁判所からの照会に対し、国税庁が、雑所得として取り扱われると文書回答しています。その理由は、裁判員日当は、労務提供の対価として使用者から受ける給付とはいえないから給与所得には該当せず、また、実費弁償的な対価としての性質を有していることから一時所得にも該当しない。したがって、裁判員日当は、給与所得及び一時所得のいずれにも該当しないから、雑所得として取り扱われるということです。
雑所得の金額は、その年中の雑所得に係る「総収入金額」から「必要経費」を控除した金額です。
●雑所得の金額(公的年金等以外)=(総収入金額)-(必要経費)
※総収入金額は、裁判員等に対して支給される旅費、日当及び宿泊料の合計額
※必要経費は、実際に負担した旅費及び宿泊料、その他裁判員等が出頭するのに直接要した費用の額の合計額
雑所得は、給与所得など他の所得と合算した総合課税扱いになりますが、年末調整だけで所得税が精算されるサラリーマンの場合、給与所得及び退職所得以外の所得金額が20万円以下であれば確定申告する必要はありません。裁判員の日当は1日当たり1万円以内と決められているので、給与以外に所得がなければ、多くの場合、確定申告は不要になるでしょう。
話は変わりますが、現在、世間では様々な定額給付金商戦が繰り広げられていますが、大阪市でも5月中旬から定額給付金の支給が始まるようです。さて、この定額給付金の税務上の取扱いですが、当初は一時所得扱いとの話もあったのですが、平成21年度税制改正によって、上記の裁判員日当とは異なり、所得税・住民税とも非課税とする措置が講じられています。