このところ株式相場が上昇しています。今日の日経平均の終値は9,340円で、3月10日につけたバブル崩壊後の安値(7,054円)と比べると、32%の上昇です。もっとも、ほんの2年前の日経平均は17,000円台だったので、依然として含み損を抱えている方も多いと思います。そのような方にとっては朗報ですが、今年から、含み損を抱えている株式を売却して損失を実現させ、その売却損と配当金を損益通算することにより、配当金にかかる税金を軽減することが可能になりました。毎年のようにころころ変わる証券税制ですが、以下、平成21年の証券税制のポイントをまとめました。
●上場株式等の譲渡所得及び配当所得の軽減税率
上場株式等の譲渡所得及び配当所得についての軽減税率10%(所得税7%、住民税3%)の適用が3年間延長され、平成23年まで適用されます(平成20年度税制改正では、上場株式等の譲渡所得及び配当所得の税率は、平成21年から本則の20%に戻し、特例措置として、500万円以下の譲渡所得及び100万円以下の配当所得については、10%の軽減税率を平成22年まで2年延長することになっていました。しかし、平成21年度税制改正で、上記の通り、10%の軽減税率が平成23年まで3年延長されることになり、500万円とか100万円とかいった基準もなくなりました)。
●上場株式等の譲渡損失と配当所得の損益通算
平成21年から、上場株式等の譲渡損失(前年以前3年以内の各年に生じた上場株式等の繰越譲渡損失を含む)は、上場株式等の配当所得と損益通算できるようになりました。但し、確定申告により申告分離課税を選択した配当所得に限られ、総合課税を選択した場合は、損益通算はできません。なお、平成22年からは、上場株式等の配当等を「源泉徴収ありの特定口座」に受入れることが可能となり、確定申告を行わずに、譲渡損失と配当所得の損益通算が可能となります。
※申告分離課税を選択した上場株式等の配当所得については、配当控除が適用されません。
※申告する上場株式等の配当等の全部について、「総合課税」または「申告分離課税」のいずれかを選択しなければなりません。
●所得区分の変更
平成21年より、公募株式投資信託の償還及び解約による差益は、買取請求の場合と同じく、譲渡所得として取り扱われることになりました(従来は、配当所得として取り扱われていました)。この結果、他の株式投資信託や株式の譲渡損失との損益通算が可能になりました。