東京商工リサーチが7月8日発表した平成21年上半期(1~6月)の全国企業倒産状況によると、倒産件数(負債額1,000万円以上)は8,169件で、前年同期に比べ8.2%の増加でした。このところ一部の経済指標に改善の兆しが見られますが、企業の倒産件数は引き続き高水準で推移しています。
このような中、企業再生税制の使い勝手を向上し、企業再生の加速化を図るため、平成21年度税制改正で、地域や中小企業に配慮した企業再生税制の拡充が行われました。
●評価損益計上対象資産の範囲の拡充
○評価損の計上対象となる資産の範囲に、金銭債権が追加されました。
○民事再生法に基づく法的整理又は一定の私的整理において、中小規模再生(有利子負債が10億円未満の企業再生)の場合には、評価損益の計上対象となる資産について、資産の評価差額の最低限度が1,000万円から100万円に引き下げられました。
●一定の私的整理の適用要件の緩和
○2以上の金融機関等の債務免除要件について、一方の債務免除の当事者に地方公共団体が追加されました。これにより、地方公共団体が債権者となっている第3セクター等にとって、企業再生税制の使い勝手が向上しました。
○債務免除要件について、債務の株式化(いわゆるDES)についても、債務免除と同様の取扱いとすることとされました。
○中小規模再生の場合、関与すべき専門家の人数の最低限度が、3名から2名に緩和されました。
●仮装経理による減額更正額の還付制度への変更
仮装経理に基づく過大申告の場合の更正に伴い減額された法人税額について、更正から5年以内に、次の企業再生事由が生じた場合には、繰越控除制度の適用を終了し、控除未済額の還付を請求することができることとされました。
イ.会社更生法等の更生手続開始決定
ロ.民事再生法の再生手続開始決定
ハ.イ又はロに準ずる事業再生計画の決定