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給料と外注費

 就労形態が多様化する中、役務提供に対する対価の支払いが、給料(給与所得)に該当するのか、外注費(事業所得)に該当するのか、その判断が難しいケースも多いと思います。
 事業所得と給与所得の区分については、最高裁が、「事業所得とは、自己の計算と危険において独立して営まれ、営利性、有償性を有し、かつ反覆継続して遂行する意思と社会的地位とが客観的に認められる業務から生ずる所得をいい、これに対し、給与所得とは雇傭契約又はこれに類する原因に基づき使用者の指揮命令に服して提供した労務の対価として使用者から受ける給付をいう。なお、給与所得については、とりわけ、給与支給者との関係において何らかの空間的、時間的な拘束を受け、継続的ないし断続的に労務又は役務の提供があり、その対価として支給されるものであるかどうかが重視されなければならない」(最高裁判所昭和56年4月24日第二小法廷判決)と判示し、一応の基準を示していますが、実務上は、この基準だけで判定することは決して容易ではありません。


 所得区分の判定については、国税庁も平成21年12月に、「大工、左官、とび職等の受ける報酬に係る所得税の取扱いについて」(法令解釈通達)を公表しました。それによると、大工等が受ける報酬に係る所得区分は、その報酬が、請負契約若しくはこれに準ずる契約に基づく対価であるのか、又は、雇用契約若しくはこれに準ずる契約に基づく対価であるのかにより判定するが、その区分が明らかでないときは(契約によって判定できないときは)、例えば、次の事項を総合勘案して判定するものとするとして、以下の5つの基準を掲げています。

(1)他人が代替して業務を遂行すること又は役務を提供することが認められるかどうか。
⇒他人の代替が認められないことは、給与所得に該当すると判定するための要素の一つになります。
(2)報酬の支払者から作業時間を指定される、報酬が時間を単位として計算されるなど時間的な拘束(業務の性質上当然に存在する拘束を除く。)を受けるかどうか。
⇒時間的な拘束を受けることは、給与所得に該当すると判定するための要素の一つになります。
(3)作業の具体的な内容や方法について報酬の支払者から指揮監督(業務の性質上当然に存在する指揮監督を除く。)を受けるかどうか。
⇒報酬の支払者から指揮監督を受けることは、給与所得に該当すると判定するための要素の一つになります。
(4)まだ引渡しを了しない完成品が不可抗力のため滅失するなどした場合において、自らの権利として既に遂行した業務又は提供した役務に係る報酬の支払を請求できるかどうか。
⇒報酬の支払を請求できることは、給与所得に該当すると判定するための要素の一つになります。
(5)材料又は用具等(くぎ材等の軽微な材料や電動の手持ち工具程度の用具等を除く。)を報酬の支払者から供与されているかどうか。
⇒報酬の支払者から供与されていることは、給与所得に該当すると判定するための要素の一つになります。

 

 なお、外注費として処理していたものが、税務調査で給料であると認定された場合、源泉所得税が追徴課税されます。また給料と認定された場合、仕入税額控除ができないので、消費税も追徴課税されることになるので、注意が必要です。

 

 

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