国税庁は5月18日、相続税の申告事績(平成20年分)を公表しました。平成20年分の相続税の申告事績は、平成20年中に亡くなった人(被相続人)から、相続や遺贈などにより財産を取得した人に係る申告(平成21年10月31日までに提出された申告書で相続税額があるもの)についてまとめられています。相続税申告事績の概要は次のとおりです。
○平成20年中の被相続人数(死亡者数)は約114万人、このうち相続税の課税対象となった被相続人数は約4万8千人で、被相続人全体に占める割合(課税割合)は4.2%となっています(つまり、相続税がかかるのは100人に4人程度です)。
○相続税の課税対象となった財産価格(課税価格)は10兆7,248億円、税額は1兆2,504億円で、これを被相続人1人当たりで見ると、課税価格は2億2,339万円、税額は2,604万円となっています。
○相続財産の金額の構成比は、土地が49.6%、現金・預貯金等が21.5%、有価証券が13.3%となっています。土地の構成比は、平成6年には70%を超えていましたが、平成18年から3年連続で50%を下回っています。
なお、平成22年度税制改正大綱には、「バブル崩壊後、地価が下落したにもかかわらず、基礎控除の引下げ等は行われてきませんでした。そのため、相続税は100人に4人しか負担しない構造となり、最高税率の引下げを含む税率構造の緩和も行われてきた結果、再分配機能が果たせているとは言えません。今後、格差是正の観点から、相続税の課税ベース、税率構造の見直しについて平成23年度改正を目指します」と記載されており、資産課税は強化される方向にあると言えます。